アウトドアの冒険や災害時の備えとして、ポータブル電源は今や欠かせないアイテムです。スマートフォンや家電製品をどこでも使える自由さはもちろん、近年の技術進化により、より軽量で高性能なモデルが続々と登場しています。
キャンプや車中泊、非常時の電力確保など、多岐にわたるシーンで活躍するポータブル電源を選ぶのは、単なる便利さを超えたライフラインの確保といえます。
ポータブル電源の選び方:初心者向けガイド
ポータブル電源は、アウトドアや災害時、停電など、さまざまなシーンで役立つ便利なアイテムです。しかし、初めて購入する際には、どのモデルを選ぶべきか迷ってしまうこともあるでしょう。
ここでは、初心者でもわかりやすく、ポータブル電源を選ぶ際のポイントを解説します。
使用する目的を明確にする
まず、ポータブル電源を「何に使いたいのかを明確にする」ことが重要です。使用目的に応じて、必要な容量や機能が変わってきます。
キャンプやアウトドア: スマホやカメラ、ノートパソコンなど、小型のデバイスを充電する程度であれば、容量が500Wh〜1000Wh程度のものでも十分です。
- 災害時の備え: 冷蔵庫や照明、扇風機などの電化製品を長時間動かす必要がある場合、1000Wh以上の大容量モデルが必要です。
- 車中泊やRV: 電気調理器具やエアコンを使う場合、さらに大容量のモデルが必要になります。
容量(Wh)を確認する
ポータブル電源の性能を決める最も重要な指標のひとつが「容量(Wh)」です。Wh(ワットアワー)は、その電源がどれだけの電力を供給できるかを示す単位です。
- 500Wh未満: スマホやタブレットなどの充電向け。軽量で持ち運びがしやすい。
- 500Wh〜1000Wh: ノートパソコンや小型家電(扇風機、LEDランプなど)の使用に適しています。
- 1000Wh以上: 大型家電(冷蔵庫、電気ケトルなど)を使う場合に必要です。非常時のバックアップ電源としても活躍します。
出力ポートの種類と数を確認する
ポータブル電源には、さまざまなデバイスを充電するために複数の出力ポートが必要です。以下のような出力ポートがあると便利です。
- ACコンセント: 家庭用の電化製品(冷蔵庫、テレビなど)を接続するためのポート。特に大容量のポータブル電源にはACコンセントが複数付いていることが理想的です。
- USBポート: スマホやタブレット、カメラなど、USB充電に対応した機器の充電に必要です。USB-AやUSB-Cが装備されていると便利です。
- DCポート: 車載機器や小型電化製品を接続するためのポート。
充電方法を確認する
ポータブル電源自体をどのように充電できるかも重要なポイントです。特に長期間のアウトドアや災害時には、電源を確保する手段が限られるため、いくつかの充電オプションがあると安心です。
- 家庭用コンセント: 最も一般的な充電方法で、自宅で簡単に充電できます。
- ソーラーパネル: ソーラーパネル対応のポータブル電源なら、太陽光を利用して電源を充電できます。長期間のアウトドアや停電時に役立ちます。
- 車のシガーソケット: 車中泊やキャンピングカーでの使用時には、車のシガーソケットから充電できる機能が便利です。
サイズと重量
持ち運びのしやすさも重要なポイントです。容量が大きくなるほど、ポータブル電源のサイズや重量も増加します。
- 軽量・コンパクト: 500Wh以下のポータブル電源は、比較的軽量でバックパックにも入るサイズが多いです。登山やキャンプ、日常の持ち運びに適しています。
- 大型モデル: 1000Wh以上のモデルは、サイズが大きく、重量も10kg以上になることが多いため、車での移動を前提とする場合に適しています。
追加機能をチェック
最後に、便利な追加機能を確認しましょう。
- ディスプレイ: バッテリー残量や出力状況を確認できるディスプレイが付いていると、使い勝手が向上します。
- UPS機能: 停電時に自動で電力を供給する無停電電源装置(UPS)機能があると、パソコンや家電が停電で停止することを防げます。
- アプリ連携: 一部のポータブル電源には、専用のアプリで遠隔操作や管理ができる機能が付いています。
ポータブル電源おすすめ7選
ポータブル電源おすすめ7選を「バッテリー容量」「ACポートの出力」「満充電までの時間」に分けて表にしました。
ポータブル電源 | バッテリー容量 | ACポートの出力 | 満充電まで | 重量 | サイズ |
---|---|---|---|---|---|
Jackly / 1000 | 1070Wh | 1500W | 1時間 | 10.8kg | 32.7 x 22.4 x 24.7 |
Anker / Solix C1000 Portable Power Station | 1056Wh | 1500W | 58分 | 12.9kg | 37.6 x 20.5 x 28.0 |
PowerArQ / S10 pro | 1024Wh | 1600W | 1時間 30分 | 12.5kg | 23.2 x 34.5 x 23.6 |
EcoFlow / DELTA3 plus | 1024Wh | 1500W | 56分 | 14.5kg | 48.8 x 35.9 x 27.6 |
EcoFlow / RIVER 2 Pro | 768Wh | 800W | 1時間 10分 | 7.8kg | 27.0 x 26.0 x 22.6 |
Victor / BN-RF800 | 806Wh | 700W | 2時間 30分 | 11.0kg | 33.0 x 20.7 x 24.6 |
BLUETTI / EB3A | 268Wh | 600W | 1時間 | 4.5kg | 25.0 x 18.0 x 13.0 |
Jackly 1000
1070Whの大容量で、アウトドアや災害時にも頼れる性能。多彩なポートでスマホから家電まで対応可能。ソーラーパネル充電にも対応しており、長期使用に便利。
Anker Solix C1000 Portable Power Station
1056Whの容量と高い信頼性が特徴。短時間でフル充電できる急速充電機能を備えており、AC出力やUSB-Cポートも充実。エネルギー効率が高く、アウトドアや日常使用にも最適。
PowerArQ S10 pro
1024Whの容量に加え、多彩な出力ポートを搭載。耐久性に優れ、屋外での使用にも適している。特に、ソーラーパネルによる充電にも対応しており、持続可能な電源供給が可能。
EcoFlow DELTA3 plus
1024Whの大容量で、家庭用電源のバックアップとしても使用可能。超高速充電と最大15台の同時給電が可能で、電力需要が高い環境に最適。
EcoFlow RIVER 2 Pro
768Whの容量で、ポータブルながら強力な性能を持つ。軽量で持ち運びやすく、アウトドアや緊急時の電源として理想的。急速充電に対応し、使い勝手が良い。
Victor BN-RF800
806Whの容量で、災害時や非常時の備えとして優秀。AC出力とUSBポートを装備しており、さまざまなデバイスに対応。持ち運びに便利なサイズ感も魅力。
BLUETTI EB3A
268Whのコンパクトモデルで、キャンプや小規模なアウトドア活動に最適。小型ながらも充電速度が速く、軽量設計で簡単に持ち運び可能。
ポータブル電源おすすめ7選&初心者向け選び方まとめ
ポータブル電源を選ぶ際には、使用目的、容量、ポートの種類、充電方法、サイズと重量、追加機能の6つのポイントを押さえることが大切です。